2011年03月01日

この春でタニコちゃんがいなくなります。

ようやくシアホリに慣れてきたと思ったら。
彼女はシアホリからいなくなってしまいます。

シアホリからというより、高知から。
彼女は学校をやめて、新たな道へと進むべく大阪へと旅立つのでした。
門出ですよ。
めでてえ。
祝ってやらなきゃなぁ。

彼女としゃべっていると
彼女はもうまるで世間知らずで
今までご家族から手塩にかけて育てられたのだなあと
感じずにはいられず
シアホリでこき使われてきたこの一年
いやはや彼女にとってはしんどかったろうなぁと
それがわかってたとしても手加減はしないけどね
きっとあらゆるカルチャーショックを受けたのではなかろうかと推察いたします。
今日はタニコちゃんと久しぶりにゆっくり話した
というか、ぼくが一方的に喋ったのだけども
彼女もシアホリでの経験をいい風に受け取ってくれているようで
まずは胸をなで下ろした次第なのですけれども。

数年間劇団をやっておりますと
いろんな理由でいろんな人が訪れて、また去っていくわけで
その一つ一つにぼくらは右往左往いたします。
タニコちゃんのように
「やりたいことがあるんだ!」という場合
彼女がいなくなるのは劇団にとっては大きな痛手で
引き留めたいのは山々だったとしても
「行ってこい!」と背中を押すのがまあ、お父さんの役目であろうと
急に使命感で劇団のお父さん振りを鼓舞する羽目になるのでありました。

急にぼくの話になりますが。
ぼくの両親はぼくに故郷の熊本にいて欲しかったんだと思う。
でもぼくは両親の側にはいたくなかった。
親元を離れ、自分を試してみたかったのです。
そしてその感覚は、とてもまともなものではないかと今でも思っています。

ぼくの父はささやかな人で
きっと、自分の息子とキャッチボールをするのが夢で
その延長線上として、仕事帰りに息子と一杯やるのが夢で
ぼくはキャッチボールはなんとかかなえてあげることができましたが
そのほかでは全く息子として夢に応えてあげることができませんでした。
父の夢を叶えるどころか、
鉄パイプなど鈍器を使って跡形もなくたたき壊してしまったようなもんで
ホント、父には詫びのしようもなく
しかしそうして生きてきたぼくは今、とても幸せで
申しますのも、書くことができるし、上演する環境もあるし
それを見に来てくれるお客様もいるし、
少しずつでも自分の芝居が良くなっていってるのを感じるし
仲間がいるし、作品を見る心の余裕もあるし
ホント、大きな不満もなく過ごせてしまっているのです。

父を悲しませてしまっている以上、ぼくは楽しく自由に生きていかなければならないなあと
緩くではありますが、堅く心に誓っているのであります。
つまらないことをつまらなそうにやる、ということだけは絶対に避けたいと
心に誓っているのであります。

彼女が学校をやめて新たな道を選択したということは
大きな決断が必要だったと思いますが、でもまだそれはスタートラインで
そこから何をやるのか、ということがとっても大事だなんて
説教臭いことを考えてしまうのでありました。
なんにせよ彼女の大事なターニングポイントに
タニコちゃん自身の変革の時代に
うまい具合にシアホリが関わることができて、嬉しく思います。
彼女とこれからもお互いに影響を与えあっていければね。
本当にいい関係になれると思うのです。

昔、忌野清志郎がテレビで言ってた。
「皆さん、早く大人になりましょう
大人になると好きなことができるようになる
楽しいことがたくさん待ってる
大人はつまんないんじゃなくて楽しいんだ
だから皆さん、早く大人になりましょう」
たしかこんな内容のこと。
全く異論を差し挟む余地のない正論。
そうだ、大人は楽しいんだ。
大人は楽しくやらなきゃダメだぞ。

やりたいことを見つけ、
「こっちじゃないぞ!」ってんでレールから外れて
道なき道を切り開き、前へ前へと進んでいくタニコに
ぼくはエールを送りたい。
学校やめただけだと、ただ学校をやめたやつだぞ。
これから何をやるかだぞ。
とにかく俺は応援してるからな。
というような話を、今日はスタバで喋ったのでした。
有意義な時間でした。

3月中、タニコさんと何ができるかなあ。
そしてこれからどうなってくんだろうなあ。
タニコも心配ですがシアホリも心配です。
シアホリはあなたの力を必要としてます。
制作、助演出、とにかくスタッフ急募。
完全プロ志向(バンドやろうぜ!かよ)で稽古に参加できる方。
すぐにシアホリ宛にメールください。
劇団サイトにアドレスあります。
よろしくお願いします。
posted by m.hiro at 02:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 座長日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月23日

演劇大学終わりました。

どうも。
シアターホリックの松島です。
演劇大学、とうとう終わってしまいました。

「演出へのアプローチ」では丸裸にされちゃいました。
もう失うものはなにもありません。

講師の篠アさんと大杉さんから直接アドバイスされているのを
会場にお越しの皆さんはご覧になったでしょうが
楽屋でも、その後居酒屋でもかなり具体的なアドバイスをいただき
たまたま隣に座っていた都さんからも貴重な意見を伺いました。

精神論やイメージ論ではなく、技術的なお話。
なるほど、演出というのは才能やアイデアだけでやるものではないのだと
しっかりとした理論と技術が裏付けにあるんだということを
この年になって初めて理解しました。

次のシアホリにご期待下さい。
posted by m.hiro at 13:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 座長日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月08日

演劇大学でシアホリ+αのお芝居を上演します。

こんばんみ。
松島です。

さて、来る2月18日(金)から20日(日)までの3日間
高知市文化プラザかるぽーとにて「演劇大学inこうち」が開催されます。

「演劇大学inこうち」

これは地元の演出家や俳優のスキルアップを目的とした体験型の講習会です。
演劇人にはワークショップという言葉の方が耳馴染みがあるでしょう。

この中で「演出へのアプローチ」という時間がありまして
そこでぼくたちシアターホリックがお芝居を上演することになりました。
上演時間は15分、それに適した戯曲を選んで
実際に稽古を公開しながらぼくの演出で作品を仕上げていき
最終日の20日の15時から完成した作品を実際に上演するという
急ピッチ叩き込み型公開処刑的カリキュラムです。
この時間の講師は篠ア光正さんが担当されます。
当日ぼくがどこまでやって、篠アさんがどんなことをされるのか
ぼくは全くわかっておりませんが
とりあえず戯曲を選んでキャスティングまで済ませました。

シアホリの俳優は山田紫織しかおりませんので
ここで「+α精鋭軍団」の登場と相成った次第です!(拍手!)
というわけで出演者のご紹介!

前回のシアホリ作品から引き続いて出演!
屋根裏舞台から渡辺枝里と大谷麻衣子!
かねてよりシアホリに誘い続けた満を持しての登場!
劇団33番地から麦生!
そんで高知演劇界注目の若手!
劇団OOKから永野良一!
そしてシアホリからは山田紫織!
と、こんな5人で挑みます。

そして演目ですが。
チェーホフさんの「創立記念祭」というのをやります!
シアホリでも以前チェーホフさんの「熊」というのをやりましたが
同じテイストのどたばたコメディです。
「100年も昔にこんなバカな芝居を書く人がいたのか!」
と驚いていただけると思います。
稽古から上演まで、俳優さんがどんどんうまくなっていく課程と
演出家がいかに悩みつつ作品と向かい合っていくのか
そこんとこが見所なのかな?
どうなるかわかんないですが、そんな風に考えております。

キャスティングも戯曲もなかなか面白くなるんでないかい?と
一人ほくそ笑んでおりますが
何はともあれ短い稽古期間でどれだけの作品にしあがるのか
というか仕上げなければならないというプレッシャーで
ぶっちゃけ押しつぶされそうになっております。
うまくいくかなー。

客席のみなさんからパワーをいただきたい!
ホームな感覚でリラックスしてお芝居を作りたい!
みなさんの応援が必要です!
お誘いあわせて是非とも稽古からご覧下さい!

カリキュラムは有料のものがほとんどですが
僕たちのお芝居は無料でご覧いただけます。
無料ですが、申し込みが必要です。
かるぽーとのページからpdfがダウンロードできますので
必要事項を記入の上、FAXでお申し込み下さい。
電話やメールでも受付しているみたいです。
書類のダウンロードはこちら(pdfが開きます)
お問い合わせやお申し込みメールアドレス → kikaku@kfca.jp
たくさんのご来場をお待ちしてます!


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今回の戯曲選びに際して
岸田國士「紙風船」を読みました。
至る所で話題に取り上げられる作品で
ぼくとしては「ようやく読めた!」というような
感慨深さを伴う読書体験となりました。

とても古い作品で
また、夫婦の日常を描く内容ですので
今となっては時代的な意味合いで作品世界が日常とは感じられなくなっている、
描かれた日常がすでに非日常になってしまっているという世界観は否めなく
この戯曲を実際に上演するにあたっては
その辺りをいかに「日常化」していくかがキモになると思いました。

古い、それでも、ぼくはこの作品にとても共感してしまいました。
世界観が古いのに共感できたということは
この作品に、時代や風俗とは全く別の「変わらないもの」
つまりそれが「普遍性」といわれるものなのでしょうが
そういう何かが感じられたということだと思います。
かつては無邪気に恋をしていた二人が夫婦となった
今でもお互いを愛している
でも、現実としては静かなすれ違いが起きている
そのすれ違いがどんどん大きくなっていく暗示がある
まあ、そんな身も蓋もない言い方をしてしまえば昼ドラのような印象かもしれませんが
それをサラリと粋に書き上げている辺りが
見事、職人の技だなあと感服してしまいました。

とはいえ。
これが繰り返し目や耳にするほどインパクトの強い作品とも思えず。
小説でいえば庄野潤三のような
読み飛ばしてしまう人も少なくない
秘めたる狂気というか穏やかな破壊というか
それは「秘めてる」わけで、見た目には「穏やか」で
だから「狂気」や「破壊」に気付かない人だって少なくない
そんな作品と感じられ
これが繰り返し目や耳にするということはなんなのだろうと思ったのでありました。

いってしまえばぼくにはこれがとても難解な作品に思えたのですよね
だからその難解さと取り上げられる頻度にアンバランスを感じたと
そういうわけです。
この場合の難解さというのは
イヨネスコの難解さであるとか、ベケットの難解さであるとか
そういうこととは全然違うものです。
少なくともイヨネスコやベケットは最初っから「難解だぞ!」という顔をしている
それに比べて紙風船はホームドラマの顔をしながらその奥底に難解さを秘めている。

わかるか?
わからないか?
これは読み手の年齢や経験にもよるでしょうし
また、置かれた環境、気分でも左右されるでしょう。
その時々で見え方が変わってくる
とてもデリケートな作品だと感じました。

っつうわけで岸田國士「紙風船」という作品は
演劇人に対するリトマス試験紙なのかな?
と思ってしまったわけでした。

とっても面白い興味深い作品でしたがやるのは「紙風船」ではありません。
チェーホフさんの「創立記念祭」です。
乞うご期待!
posted by m.hiro at 16:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 座長日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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